全3571文字
中国共産党の祝賀会でスピーチする習近平(写真:新華社/アフロ)

 世界経済の成長減速(スローダウン)が、徐々に進んでいる。ユーロ圏と並んでとりわけ注意が必要になっているのは、経済状況が一段と厳しさを増している中国である。

 米国との貿易戦争が景気を圧迫している上に、金融緩和が効きにくくなっており、景気の下支えは財政政策(インフラ整備や各種減税など)頼みの様相を呈している。そしてそのことは、銀行の不良債権問題に苦しんだ90年代の日本の状況をほうふつとさせる。

 人口対策が中?#26223;?#31471;なまま、大型経済対策で多額の公共事業を上積みし、所得減税を大規模に実施して景気を刺激した日本は、その後どうなったか。

 中国の政策?#26412;?#32773;は「日本の教訓」をしっかり学んでいたはずなのだが、気がついてみると結局は同じような道をたどっているように、筆者には見える。

「先行きの下振れリスクは強まっている」

 昨年12月28日に日銀から公表された金融政策決定会合における主な意見(12月19、20日開催分)からは、IMFによる世界経済見通し下方修正や米国を主な震源地とする株価急落に代表される、「海外発」の秋以降の大きな状況変化をうけて、日銀内のムードが景気下振れ警戒へと急速に傾いたことがうかがわれた。特に注目されたのは、以下の記述である。

 「米中間の通商問題をはじめ世界経済の不確実性が高まる中、先行きの下振れリスクは強まっている」

 「海外経済は、地域間の相違がより明確になり、減速の兆しがみられ?#28608;幛皮俊?#28187;速?景気後退が明確になるとすれ?#23567;?#21508;国の財政?金融政策の動向が重要になる」

 「世界経済の先行きについては、不透明感が高まりつつあり、かつそうした状況が長期化するとの見方が広がる中、リスクは総じて下方に厚くなってきている」

 「経済に対するリスクは下方に強まっている。中国の直近の貿易データをみると、輸出入とも前月比でマイナスとなっており、中国経済の減退を示している可能性がある」

 「中国では、民間企業のデフォルトが増加しており、?#26412;證?#36039;金調達難の解消に向けて銀行に対し貸し出しの増加を要請している。こうしたもとでの民間企業の資金調達動向を注視している」

 さらに、1月31日に公表された主な意見(1月22、23日開催分)にも、以下のような中国経済について警戒的なトーンの記述があった。